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臨時台湾電信建設部

りんじたいわんでんしんけんせつぶ

解説
臨時台湾電信建設部は、1895年6月24日公布の官制(勅令第89号)により陸軍大臣の監督下に設置された。その業務は「台湾島ニ交通スヘキ電信建設工事」を管掌することと規程された。同部には部長1名が置かれ、勅任ないしは奏任、陸軍将官もしくは陸軍工兵大佐が充てられることとされ、兒玉源一郎が任命された。その他、同部には事務官2名、技師4名、書記6名、技手15名の職員が置かれた。臨時台湾電信建設部は、日清戦争後の台湾の植民地経営に向けて、新規に建造した海底電線布設船・沖縄丸(イギリス・ロブニッツ社製)を用い、1896年8月から1897年5月にかけて鹿児島(大浜)から奄美大島・沖縄本島・石垣島・台湾(淡水)を結ぶ海底電線の布設を完了した。なお、鹿児島から台湾への海底電線布設は、航路確立のための燈標(灯台)建設と並行して進められ、臨時台湾電信建設部と同時に臨時台湾燈標建設部も設置された。両部は「臨時台湾電信燈標建設部」と総称されることもあり、いずれの部長も兒玉源太郎が務めた。臨時台湾電信建設部は、1897年8月27日公布の官制(勅令第286号)に基づき同年9月30日に廃止となった。
参考資料
「臨時台湾電信建設部官制」勅令第89号(アジ歴Ref:A03020203800)。「臨時台湾電信建設部官制廃止」勅令第286号(アジ歴Ref:A03020302800)。陸軍省編『臨時台湾電信燈標建設部報告』1898年。有山輝雄『情報覇権と帝国日本Ⅲ 東アジア電信網と朝鮮通信支配』吉川弘文館、2016年、212~216頁。
基本語(日本語)
臨時台湾電信建設部
基本語(英語)
Ad Hoc Taiwan Telegraph Construction Department
関連語
臨時台湾燈標建設部臨時台湾電信燈標建設部兒玉源太郎大井才太郎浅野応輔青木大三郎梶浦重蔵岡本桂次郎河合幾次西方七郎
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